8月9日に阿佐ヶ谷ロフトで劇団再生による「symphony#9 罪と罰、マジで大迷惑!」が上演された。
高木尋士さんの作品は重たい古典的なテーマを現代風にアレンジし、若者にとっつきやすい作品に仕上がっている。いつの時代も読まれるドストエフスキーの「罪と罰」。
この本は社会の矛盾に苦悩した若者が、貧乏人にお金を貸して利子で生活する老婆に怒りを持って殺人を犯してしまう。その事件の直後に来た妹に対して、ラスコーリニコフはさらに殺害をしてしまったのだ。言い訳のできない第二の殺人。
その犯罪を背負った重圧をソーニャとの出会いを通して、越えていこうする若者の物語である。
このストーリーに戦争という問題、主人公と作家という絶対的な関係に言及しているところが高木さんの奥深いところである。
高木さんは小学校のときにすでに「罪と罰」を読みこなし、その後何度もこの作品を読んでいる。
その深さのことを思うと、私は素人にすぎないので、彼の作品の深さに到達することは難しい。
その分だけ、何度見てもあきない何かを表現していると言えるだろう。
子どものときに遊んだ間違い探し。大人向けになるとだんだん難しくなり、発見しにくい。でも、探していくと「こんなところにあったんだ」という感動がある。
高木さんの劇もいつもそんな魅力に溢れているから、前衛の苦手だった私にインパクトを与える構成となっている。
「私」という存在はいつもあやつり人形のように社会に強制されている自由がないように感じてしまう、そんな体験は誰にもあるはずだ。
親のいうことを聞く、先生の言うことを聞く。そして上司の言うことを聞く。さらに政治家が決めた法律に従う。そう誰かの筋書きの登場人物の一人みたいなものだ。
そんな個人が作家に反逆しようとする不思議な展開。それは現代に生きる私たちも筋書きどおりの生き方じゃない何かがあることを暗示してくれているような気がする。
音楽もクラシックからロックまで使いこなし、部分、部分をつなぎ合わせていながら、ストーリーとしてちゃんと流れているところがミステリアスな魅力を奏でている。
「罪と罰」。私にとって見沢知廉の人生が重なってしまうのはどういうわけだろう。
正義に燃える怒り。正しいことのためには人を殺す権利だってある、という誘惑。その後に襲ってくるわけのわからないぼんやりとした空虚感。そのことを封印しようとしたり、正しかったんだ思いたい自分。けれど殺人犯という最悪な存在になってしまったという絶望。
そんな苦悩の中で、作家という道を選んだのが見沢知廉氏だった。
このテーマをカリスマ的存在の高木さんがみごとに表現しきった作品だと思った。
その素晴らしいできのせいか、この阿佐ヶ谷ロフトは若者で満杯だった。私は席を探すのがとても大変なくらいの賑やかさは、ファンが着実に増えていることの証だろう。
12月の上演が楽しみです。
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Archive for 8月, 2008
2008/8/19 火曜日
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2008/8/7 木曜日
ホームページをちょっとだけリニューアル
ホームページのイラストはルミさんが描いてくれた。彼女はいろんなことに好奇心旺盛なので、情報をいっぱいもっている楽しい人だと思ってきた。以前ラムサのチャネラーであるJ・Z・ナイトのJ・Z・ROSEのお店のホームページってステキだね、という話になったことがあった。
2008/8/1 金曜日
肩の痛み
体に汗がこびりついている。夜中のエアコンのお休みモードが切れたらしい。 |
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